英語が飛びかう保育園 プリスクールってどんなところ?


「できるだけ早くから子どもを英語に触れさせたい」
「ネイティブな英語力を身につけさせたい」
そう考える親たちの間で、いま注目され始めているプリスクール。
プリスクールは外国人講師やバイリンガルのスタッフが「英語で保育する」施設です。
子どもの英語教育においてもっとも効果的、と専門家からも評価の高いこのプリスクールとは、いったいどんなところなのでしょうか。
今回は、話題のプリスクールについて詳しくお届けしましょう。

プリスクールの特徴

0歳から入学前までの子どもを対象に、英語で過ごす保育施設、それがプリスクールです。
英語を「学ぶ」英会話教室とちがい、英語を「使う」生活なので、より自然に英語になじみ、ネイティブに近い英語力を身につけることができるのが一番の魅力。
外国人講師がメインでクラスを持ち、バイリンガルや英語の得意な日本人スタッフがそのサポートをするという形が多いようです。

保育時間は4~5時間から通常の8時間保育。さらに早朝保育、延長保育など、時間外に対応する施設も増えています。週に1~2回、1時間程度の英会話教室と違い、日常生活から英語に浸る「イマージョン教育」が、プリスクールが人気を集める大きな理由。

保育の内容は、自由遊びや外遊びに加え、年齢に合わせて歌やダンス、読み聞かせ、スポーツ、工作や料理など、すべて英語で行われます。保育園よりも教育に重点をおき、幼稚園に近いカリキュラムとなっています。

プリスクールには独立経営のものから、保育園の一部にプリスクールがあるもの、インターナショナルスクール系列のものなどさまざまですが、ほとんどは無認可の保育施設。
現在、全国で500を超える施設があり、さらに増え続けています。

公立小学校でも英語が必修科目となり、ますます早期の英語教育のニーズが高まる中、親たちの熱い視線を集めているプリスクール。
次に、そのメリットと、現時点でのデメリットを見ていきましょう。

プリスクールのメリット・デメリットとは

<メリット>

① 言語の獲得に最も効果的な幼児期に、多くの刺激を受けられる

耳からの刺激に対し、脳の神経回路が完成するのが、2歳前後。また、脳が新しい言語の発音に柔軟に対応し、獲得できる「臨界期」が5歳といわれています。この時期に多くの刺激を受けると吸収しやすく、逆にこれを逃すとネイティブレベルになるのは難しいという説も。
英語教育としてプリスクールはまさにうってつけといえます。

② 世界中で広がっている「イマージョン教育」を経験できる

語学として学ぶのではなく、英語環境の中で英語に浸って生活するのがイマージョン教育。
この環境に身をおいていると、しだいに英語で考え、表現することが自然にできるようになります。近年、イマージョン教育を行う小学校、中学校も登場し、海外でも注目を集めているこの教育システムを、気軽に利用できるのがプリスクールです。

③ 「学ぶ」という抵抗感がなく、遊びや生活の中で英語が身につく

上手くやらなきゃ、正しく答えなきゃ、といった「学ぶ」ときの義務感はありません。日常生活の中で自然に、楽しみながら英語に親しめるのは大きな利点。

④ どんな国の人に対しても物怖じしなくなる

プリスクールの外国人講師の国籍はさまざま。また、インターナショナル系のプリスクールなどでは、生徒にもいろいろな国の子どもがいます。幼いうちから多国籍の人々と触れ合うことは、国際化社会で生きていくための有益な経験になります。

⑤ 行事や風習など、外国の文化に触れてグローバルな視点が養われる

プリスクールで行われる行事は英語圏のものが中心。外国で受け継がれてきた風習や文化を知り、体験することで、広い視野が身につきます。

<デメリット>

① 設備があまり充実していない施設もある

とくに独立経営のプリスクールでは、園庭がなかったり狭い、プールがない、など、思いきり外遊びをさせたい親にとっては物足りない場合が。幼稚園はこのような設備は充実しているところが多いので、転園を悩む理由になることも。

② 集団生活など、就学前の訓練をしにくい

プリスクールは通常、少人数のため、アットホームな雰囲気は魅力ですが、集団生活などの社会性を身につけるにはやや不向きかもしれません。この理由から、幼稚園へ転園していく子どももときに見られます。

③ 国語が苦手になる子どもが多い

小学校入学後、国語の長文読解問題などで苦労する子どもが比較的多い傾向が。
プリスクールに通う子どもは、家庭では本の読み聞かせをしたり親子の会話を増やすなど、意識して日本語力を伸ばす必要がありそうです。

プリスクールで働くには

プリスクールが募集するのは、一般的には以下の職種になります。

●スクールマネージャー
●外国人講師
●保育スタッフ

スクールマネージャーはスクールの運営からスタッフ管理、事務作業など全般に関わり、最も責任のある立場。応募するには、ある程度のキャリアが求められます。
保育スタッフは、講師のアシスタントとしてレッスンのサポートをしたり、日常の保育業務を行います。英語の能力に関しては、バイリンガルレベルが求められる施設から、英語が得意だったり好きであればOK、という施設までさまざま。ただし、保育士の資格については、多くの施設で必要とされています。

プリスクールの求職は慎重に!

プリスクールはまだ新しい形態の施設なので、はっきりとした定義がなく、一般の保育園や英会話スクール、インターナショナルスクールなどとの区別があいまいなところがあります。
そのため、プリスクールで働きたいと思ったら、慎重な求職活動が必要。
できれば転職エージェントを通し、職場の様子や雇用条件などをしっかりと確認し、納得したうえで決めるようにしましょう。

いかがでしたか。
保育士として働きながら、英語のスキルや留学経験なども生かすことができるプリスクール。興味をひかれた方も多いのではないでしょうか。
子どもたちの無限の可能性を引き出すこのプリスクールで、皆さんも新しい幼児保育にチャレンジしてみませんか?


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