縦社会、女社会、保育の現場で人間関係に悩んだら・・・

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ずっと夢見ていた保育の仕事。
子どもたちは可愛いし、毎日いろんな成長や発見があって、やりがいもいっぱい。
けれど、唯一の悩みが・・・。そう、職場の人間関係です。

保育の現場は女性がほとんどの場合が多く、それゆえに起こる人間関係のトラブルは複雑。
転職したり、保育士を辞める理由のトップ3に入ります。
とはいうものの、
「せっかく入った園、子どもたちも懐いてくれているし、なんとかここで頑張りたい!」
そんな思いの保育士さんがたくさんいるのも事実。
そこで今回は、保育園の人間関係でよくあるトラブルとその対処法をお届けしましょう。

一番多い、先輩保育士とのトラブル

ケース① 私にだけ辛くあたる先輩保育士。嫌われてる?

「『「こんなこともわからないの?』『言われなくても察するのがあたりまえ』と言われ、自分なりに考えてやると、今度は『分からないならどうして聞きにこないの!』と叱られる。
仕事中も『要領が悪い』『「気がきかない』、あげく『保育士向いてないんじゃないの』。もう、先輩に会うのが怖くて毎朝が憂鬱・・・」

→ 対処法

怖いのはわかります。でも、さわらぬ神に祟りなし、と逃げていては何も解決せず、子どもたちにも不安やイライラが伝わってしまうことに。
まずは何事も率先してやる態度を見せましょう。とくに掃除や子どもの汚物の片づけなど、嫌がられる仕事があれば、「私がやります!」と声を出して。これには先輩も文句のつけようがありません。そして、そういう姿勢を貫いていると、周りのあなたに対する評価が変わってきます。先輩も、辛くあたりづらい雰囲気ができてくるのです。
また、わからないことは勇気を出して聞くのが一番。「少しは自分で考えて」などと嫌味を言われるのが怖いなら、「○○しようと考えているのですが、それで問題ないでしょうか」と、自分の考えを確認する形で聞いてみる手もありです。
こちらが苦手意識をもって縮こまっていると、相手にも伝わるもの。
日頃からすすんで動き、考える姿を見せることで、先輩保育士の態度も変わってくるでしょう。

ケース② 感情の起伏が激しい先輩保育士

「機嫌のいいときはニコニコ、仕事も協力的。なのに、日によって理由もなく態度が急変。プライベートで嫌なことがあったのか、関係ない職場の仲間にも八つ当たりしてくる。そんなときにちょっとミスをしようものなら、不機嫌が爆発! 必要以上に責めたてられて、もうヘトヘト・・」

→ 対処法

ここは職場、これは仕事。先輩が割り切れないなら、こちらが割り切ってしまいましょう。
相手が不機嫌であれ、まずは元気に挨拶。すすんで「おはようございます!」と声を出して。たとえ無視されても気にしないこと。あなたが悪いのではないのですから。
理不尽な八つ当たりをされても「こういう人なんだな」と真に受けない考え方を身につけましょう。
そして先輩のご機嫌のいいときにはできるだけ話を聞いてあげて、「聞き上手な後輩」を印象づけるようにすると、機嫌が悪いときの態度もちがってくるはずです。

ケース③ 保育観の違う先輩保育士とぶつかる

「泣いている子を抱き上げようとしても『手を出さないで』。目が回るほど忙しいときに『こっちを先にやって』。食事のときは、スプーンの上げ下ろしにまで目を光らせるこだわりよう。何を優先させるか、どんなクラスにしたいか、価値観が全然違って、たまに自分の意見を言うとぎくしゃくしたムードに・・・」

→ 対処法

長く保育士をしているベテランほど、自分なりの保育観が固まっているもの。
そんな保育士と組むと、自分が子どもたちにしてあげたいこととは違う保育に、不満も募ってきます。保育がうまく回らないと、人間関係までぎすぎすしてきますね。
これを解決するには、相手としっかり話し合う時間をとること。
「あのときなぜこうしたのか」「なぜこちらを優先したのか」わからなければ素直に聞いてみましょう。そこから、相手のもつ保育観の全貌が見えてきます。
【何をしても余計なことをしたと怒られ、何もしないとまた怒られる。すっかり混乱していたけれど、よくよく話してみたら、相手は「子どもたちに自分で乗り越える力をつけさせたい」と考えていることがわかった。その後はそれに合わせ、ある程度手を出さず見守るようにしたら、怒られることがなくなり、翌年も自分と組みたいと言ってくれた】
この体験談のように、相手の保育観を理解することはとても大切。
自分自身の保育観を豊かにすることにもつながり、現場もスムーズに回り始めます。

いじめ、パワハラ・・・理不尽な攻撃には?

ケース④ 批判・陰口などの陰湿ないじめ

「聞こえるか聞こえないかくらいの声で悪口をヒソヒソ。ちょっとでもミスしようものなら、ここぞとばかりの猛批判。あげく根も葉もないプライベートの噂までたてられて、園長に釈明するのが大変・・・。仲良しの同僚は信じてくれているけれど、どうにかならないの?」

→ 対処法

理不尽な批判や陰口を、なんとかしないとと頑張っていると、疲れるばかり。もともと理不尽なものですから、たとえ相手が認めて謝罪しても、そのうちまたターゲットを代えて陰口を言い始めるのが関の山です。そんな人間からはやがて人が去っていくもの。
「こんな残念な人もいるんだ」と憐みの目で見てあげましょう。反論したり、考えを改めさせようとせず「気にしない」スタンスを貫くことで、陰口の効力はほぼなくなります。
そして、悔しがったり悩んだりするかわりに、自分のことを評価してくれる先輩、信じてくれる同僚のことを思い出して。
世の中すべての人から好かれることは誰にもできません。
今回ターゲットになったことは、あなたには何も責任のないアクシデント。相手と同じ土俵に乗れば、泥沼化するばかり。何事もないように受け流しているのが、もっとも速い解決方法です。

ケース⑤ 上司や園長からのパワハラ

「他のスタッフや保護者の前で怒鳴られる、嫌味を言われる」
「ミスの責任を押し付けて、自分は知らん顔」
「仕事の上のミスなのに、人格まで否定される」
「度重なる超過勤務にも、まったく対処してくれない」
これってパワハラ?

→ 対処法

立場が上なのをいいことに、権力を利用した嫌がらせをするのがパワーハラスメント。
悪質なものでは、体調を崩して仕事ができなくなるケースも。
加害者が上司であった場合、まずは園長に相談するのが適切です。その際、いつ、どんなことを言ったりされたりしたのかを具体的にまとめておきます。
万が一、園長がスタッフにパワハラをしている場合、第三者機関に訴えることになりますが、立場の弱い職員はなかなかそこまではできないのが現実。
あまりにも状況がひどく、改善の余地がないと思われたら、転職してそこを離れるのもひとつの方法です。

人間関係のトラブルはどの職場でもありますが、中でも独特な悩みが多い保育の現場。
いろいろな対処法を見てきましたが、何よりも大切なのは、ひとりで抱え込まないことです。
まずは自分の一番身近な人、信頼できる人に相談しましょう。
それだけで気持ちが軽くなり、解決策が見つかったり、頑張る気力がわいてくることも。
保育士として、いつも笑顔で子どもたちの前に立ちたいものですね。

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