保育士のためのストレス講座☆原因・対策・ストレスチェックなど♪見逃せない病気も


子供が好きで選んだ保育士という職業。

子供の成長を近くで見ることができるというやりがいのある仕事。だからこそ頑張りすぎちゃいますよね。でも、保育士はストレスが多いというのも間違いありません。日々のストレスが積み重なり、突然爆発しちゃうなんてことも…

今回は、保育士のストレスの原因、ストレスが招く心身の症状・病気そしてストレスと上手に付き合うための解消法・対策についてもしっかりご紹介していきます。後半にセルフストレスチェックもあるので、ぜひ受けてみてください。

これを読んで、少しでも保育士のストレスとの上手な付き合いが見つかることを祈っています。

※こちらの記事も同時にCHECK

頑張りすぎ注意! 保育士が抱えやすいこんなストレス

ストレスとは

では、そもそも「ストレス」とは何でしょうか?

「ストレス」とは物理学の分野で使われていた用語で「物体の外部からかかる力によって物質の歪(ひず)み」という意味で使われていましたが、1936年にカナダのセリエ博士が”ストレス学説”を発表したことから、医学の世界でも使われたと言われています。医学的には、外からの刺激に対する「こころ」「からだ」の反応のことを”ストレス反応”と呼び、その反応を生じさせる刺激をストレッサー(ストレスの原因)と呼びます。現在、一般にはこの両方をストレスと呼んでいます。

保育士はストレスが多い

今日、保育士は人材不足・待遇などの面で社会的問題を抱えている職業の一つです。長時間労働・平均給与水準が低い・閉鎖された空間での人間関係という条件の下で働いており、なおかつ、良質な保育の提供を求められる保育士はとにかくストレスが多い職業だと言われています。

性格的に保育士はストレスがたまりやすい

ストレスを抱えやすい人の特徴として

  • ・がんばり屋・真面目・几帳面
  • ・責任感が強い
  • ・優しい

などが挙げられます。

保育士は「真面目で優しく責任感も強い」方が多いので、性格的にも保育士はストレスが溜まりやすいんです。

世間一般の保育士のイメージ

ここで、世間一般の保育士に対するイメージを見てみましょう

  • ・毎日子供と遊んで楽しそう
  • ・疲れそうだけど子供からパワーを貰えそう
  • ・子供が好きで優しい人が多そう
  • ・毎日可愛い子供の相手ができて羨ましい。
  • ・育児のベテランになれてうらやましい

などなど

「子供相手だから楽しそう・癒やされそう」というイメージが強いですね。実際に、このようなイメージで保育士を目指した方も多いのではないでしょうか?

ですが、保育士になってみると、このイメージは仕事のごく一部ですよね。保育士は大変な肉体労働で、人と密接に関係しているお仕事なので、精神的な負担も大きいお仕事です。正直、子供が好きなだけではやってられないお仕事ですよね。

それでは、実際に保育士が抱えるストレスはどのようなものがあるのでしょうか。

保育士のストレス・原因

①職場内の人間関係

保育士のストレスでまず挙がるのは「職場内の人間関係」です。

ドロドロ・ギスギスとした煩わしい人間模様で、人間関係のストレスで頭を抱える人が多いんです。

詳しくはこちらをCHECK!!
保育士の「めんどくさい&疲れる人間関係」とは│その改善策とは

②保護者の対応

保育士は、子どもたちの保護者との人間関係でもストレスを抱えるものです。保護者との関係づくりや、どこまで子育てに介入してよいのかの線引が分からないなどの精神的なストレスがたまります。

詳しくはこちらをCHECK!!
保育士の悩み│保護者対応へのストレスと原因│保護者と信頼関係を築くには

③忙しすぎる労働環境・見合っていないお給料

「とにかく休みたい!!」多くの保育士さんの本音です。

保育士は子供の対応だけが仕事ではなく、毎日事務作業に追われています。書類作成・連絡帳記入・イベント準備・飾り付け等保育士の事務作業は幅広くあります。もちろんのこと勤務時間内に終わることは稀で、多くは「残業」「持ち帰り作業」「休日出勤」してどうにか作業を終わらせています。保育士には、休息という名のリフレッシュが必須なのに、実際はプライベートな時間を確保できないくらい多忙な労働環境です。

しかも、こんな劣悪な環境で働いているのにもかかわらず、保育士の給与は、他の職種に比べると低いとされています。過剰な労働、対価が見合わない給料で気持ちも心も疲れちゃいます。

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④園の方針(教育方針)とのミスマッチ

「貴園の教育方針に共感しまして・・・」面接時にはこんな事を言って働き始めたのに、実際は教育方針が浸透していないなど、自分が行いたい保育と現実のギャップに悩まされ、ストレスを感じる保育士も多くいます。理想と現実のギャップが多くの保育士を悩ませています。

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⑤子供との関わり方

子供と言っても、相手は「一人の人間」です。「子供」と一括した対応はできません。人間と向き合うからこそ生まれるストレスも多くあります。

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保育士のわからない!子供の関わり方│子供嫌いになる前に

⑥身体的負担が大きい

子供はとにかく抱っこが好き。だから、求められたら抱っこしてあげたくなっちゃうものです。でも、日々の抱っこからくる「肩こり」「腰痛」「膝の痛み」加えて、子供と一緒に一日中走り回ったりするので、保育士の身体は疲労が蓄積されています。お休みも十分にとれない労働環境の中「この疲労はいつ取れるんだろう」「もう体の限界」「この体のしんどさはいつまで続くんだろう」など、保育士の仕事は身体的にも精神的にも負担が大きいんです。

⑦キャリアアップに対する不安

通常、企業では実績などに伴ってキャリアアップし、昇給していくことが一般的です。ただ、保育施設ではそのようなキャリアアップ制度が導入されていないこと多いようで、また、キャリアップしたとしても、ほとんど給与は変わらず、ただただ業務量が増えただけであまりメリットを感じられないなど、キャリアアップに対するストレスを感じる保育士も多くいます。

⑧面倒な事務・庶務仕事

保育士はとにかく手間のかかる仕事が多いんです。しかも、手作業でしなければならない仕事が多いので、余計時間がかかってしまうことや、業務の負担が増えて体調を崩すなんてこともあります。

また、指導案や保護者向けのお便りなんかについても、園長からの厳しいチェック指導や、細かな指摘に合わせて文章を作らなければなりません。

加えて、保育士は様々な勤務体系で働いているので、全員出席が必要な会議をする場合には、会議のための出社を余儀なくされることや、そのために拘束時間が長くなってしまうなど、とにかく面倒な事務・庶務仕事が多くストレスの原因になっています。

ここでストレスチェック【セルフストレスチェック】

ストレス社会と言われる現在、ストレスによる体調不良・精神疾患は珍しくありません。

また厄介なことに、本人がストレスに対して無自覚なことも多いのです。

下記で、ストレスをチェックしてみましょう

詳しくはこちらをCHECK!!
保育士もメンタルヘルスケアは大切です♪セルフストレスチェック

ストレスが招くうつ病

ストレスが招く病気の代表として「うつ病」が挙げられます。

「うつ病」とは、精神的ストレス・身体ストレスが重なることなどによって、脳の機能障害が起きている状態になる「病気」です。脳が正常に機能していないので、判断力が鈍ったり、悲観的に物事を捉えたりしてしまいます。そのため余計に自分がダメだと感じてしまい、余計にストレスを抱え込んで悪循環が起きてしまいます。

保育士はうつ病になりやすい?

うつ病になりやすい人の特徴は「真面目・責任感が強い人」が多いと言われており、これは保育士の性格と当てはまりますので、保育士はうつ病が発症しやすい気質と言えます。加えて、保育士は日常の仕事の中で大きなストレスに囲まれているのでうつ病を発症する人が多いのです。

うつ病を発症したら完治するのは難しいと言われています。

ストレスが限界に来てからの治療では手遅れです。ストレスが多いと感じている、先述のストレスチェックに当てはまる場合はまずは第一に「休養」をとってください。また「うつ病かも」と感じている場合は、迷わず専門医の受診をしてください。うつ病は気の持ちようで治るものではなく、「病気」です。しっかりと治療がしなければなりません。

繰り返しになりますが、心身の不調は自己判断しないことが大切です。

ストレスと上手に付き合うためには【対策・解消方法】

ストレスによる心身の不調を起こさないために、自分にあった解消法で日頃からストレスと上手に付き合っていく必要があります。

下記からあなたに合ったストレス解消法・対策法を見つけてみてください。

思い切って転職を検討してみては?

好きなことをしたり、周りに相談してもストレスが改善されない。それは「ストレスが溜まっており、心身に不調が出る寸前の状態です」我慢しないでください。ストレスによって心身の不調が起こる前に、思い切って転職を検討することも視野に考えてください。努力しても何も改善されないのであれば、それはあなたの問題ではありません。園に問題がある場合が考えられます。職場環境が変われば嘘みたいにストレスが改善されることもあります。

転職を検討する際に「人がいないから、職場に迷惑がかかる」など考えてしまいますが、安心してください大丈夫です。職場のことよりも、あなた自身を優先するべきです。「先生」の代わりはいますが「あなた」のかわりはどこにもいないんです。

「自分自身を大切するために転職を検討しませんか?

自分の体を一番に考えた働き方・職場をプロに相談しましょう」

まとめ

完全にストレスを無くすことは、難しいかもしれませんが、ストレスと上手に付き合っていくことはできます。

自分に向き合うことも大切ですが、ストレスを客観視し、自覚すること、そして一人で抱え込まずに周りに相談したり、行動したりすることも大切です。

そして、時には逃げ出すことも大事です。逃げ出すことは悪いことではなく、次に進むための第一歩なんです。憧れだった保育士の仕事を続けていくためにも無理をせずまずはあなた自身を大切にすることを考えてくださいね。


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